2016/12/06
まず、この家系図を見てください。南渓和尚(なんけいおしょう)とは直虎の大叔父となり井伊家の菩提寺「龍潭寺」(りょうたんじ)の住職です。
NHK大河ドラマでは小林 薫さんが演じられています。小林薫さんといえば「深夜食堂」のマスターを演じたこともある渋い雰囲気のある俳優さんです。
この南渓和尚は井伊家の男児が次々に死んでいく中、井伊家当主となった女性の直虎を何回もサポートしています。例えば
1:直虎の許嫁 亀之丞が命を狙われた際に亀之丞を信州の寺に逃がす。
2:直虎が出家した際に「次郎法師」という名を与える。
3:幼い虎松を守るため直虎が井伊家の領主となり「井伊直虎」と名乗るのを決意させる。
などなどです。細かく見ていくと
1:亀之丞を信州の寺に逃がす。
今川氏によって亀之丞(のちの直親)の父の命が狙われ亀之丞自身にも危険が迫ってきた中、南渓和尚は亀之丞を井伊谷(静岡県浜松市)から信州市田(長野県高森町)の松源寺へ逃がす手はずをします。亀之丞はそこで市田の城主松岡貞利により武芸学問を身に付けていきます。亀之丞がここで死んでいたら徳川四天王と名をはせた息子の井伊直政も生まれていない訳で南渓和尚はかなり重要な役割を果たしています。
2:直虎に「次郎法師」という名を与える。
直虎は許嫁の亀之丞が死んだと思い、菩提寺「龍潭寺」(りょうたんじ)で出家します。その際に南渓和尚は直虎に井伊家跡継ぎの証である「次郎」が付いた「次郎法師」という名を与えています。
3:直虎が井伊家の領主となるのを決意させる。
井伊氏の男性が次々と死んでいく中井伊氏を継げるのは当時2才の虎松(直虎許嫁の亀之丞の子)だけそんなとき直虎は南渓和尚と相談し井伊氏の領主となることを決意、ここで井伊氏のおんな城主「井伊直虎」が誕生します。
井伊家の猛将として名高い直平(直虎の曽祖父)には子供が5人いたのですがその中の南渓和尚だけ僧になっています。当時そのようなことになったのは兄弟間の争いを防いだり、菩提寺である龍潭寺を守るためなど様々な理由があったようですが、結果として見ると井伊氏の男子が次々と殺されていく中、僧侶である南渓和尚は命の危険を免れ、一人奮闘する井伊直虎の影のサポート役となれましたこのように僧という地位を生かし井伊家を守りきるという功績を残した南渓和尚は直虎に勝るとも劣らない井伊家の功労者なのです。
以上井伊氏が困ったときに頼りになる南渓和尚のお話でした。
閲覧ありがとうございました。
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