2016/12/06
織田に反逆をした明智が京を追われたと聞き、直虎は井伊で匿っていた明智の遺児を逃がそうと試みます。織田からの追ってに向かい保護している子供は織田の隠し子だと嘘をつきます。その証拠として高価な茶碗と偽の織田からの書状を見せひとまずは追求を免れたのでした。守れる事ができる者は守りたい、という直虎の思いからの行動だったのでした。
「ゴホゴホ」
「ゴホゴホ」
とそんな折直虎はよく咳をするようになりました。なかなか収まらない咳で眠れない夜ふと直虎は笛の音に惹かれて井戸の側に行きます。
するとそこには既に亡くなった直親(亀)と政次(鶴)そしてかしら(龍雲丸)の子供時代の姿が。。。
三人は直虎(おとわ)に向かって一緒に行こうと呼びかけます。しかし子供の姿に戻った直虎は
「我にはまだここでやらなければならないことがある!」
と叫び行くのを拒みます。すると政次(鶴)が既に「おとわの志を継ぐもの」がいるから大丈夫だと答えます。
その言葉に安心した直虎(おとわ)は楽しそうに三人と一緒に井戸の中に飛び込みます。朝になり井戸の脇に横たわる大人の直虎。息をしている様子はありませんその隣には一人の童子の姿が。。。(これは井伊に伝わる昔話に出てくる竜宮小僧の姿かと思われます。)
直虎の葬儀の日南渓和尚は一人欠席します。その理由が
「あいつには経を読んでやりとうない」から。
直虎が自分の経を読んでくれるはずだったのにと罰当たりめが、と早すぎる直虎の死を悲しむのでした。
直虎の死の知らせを聞いて呆然としていた万千代の元に南渓和尚は訪れます。そして渡したのは碁石。直虎は井伊の地で自分の理想とする世を作ろうとしていた、次はお前が日ノ本(ひのもと)でそれを行うのだと直虎の意思(石)を手渡すのでした。
その言葉に奮起した万千代は見事に北条との和睦をまとめあげたのでした。
この手柄が徳川から認められ万千代は元服に際し名を授かります。
井伊直政
井伊の通字である 「直」
小野の通字である 「政」
から名を取り井伊の復興の象徴となります。
その後直政(万千代)は徳川の元で大出世を果たし、直虎の願いが引き継がれた井伊家は260年に渡り江戸幕府の屋台骨を支える家柄になったのでした。
終
【感想】
感無量の完結です。この一年あっという間でした。そして最終回はドラマ第一回目に繋がる終わり方だったように感じます。井伊家の先代は井戸に捨てられていたといわれています。その井戸の元で幼少時代の姿を夢見ながら亡くなった直虎。一緒にいた直親(鶴)と政次(亀)は既に亡き人です。みんなが一生懸命自分の理想を信じて生きてきました。そしてその直虎達の意思(石)は次の世代の直政に受け継がれて行くのです。このドラマの主人公は直虎という事になっていますが実際は直虎は意思を引き継ぐもの、本当の主人公は「皆が平和に暮らせる世を作りたい」という意思そのものではなかったのではないでしょうか。一人の力では到底無理なことでも、その願いは引き継がれ多くの者の手によって実現していきます。そんな事を教えてくれた大河ドラマでした。
※出てくるセリフは一部要約もあります。あしからず
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